リサーチプロフェッサー

若手型

人間社会研究域
歴史言語文化学系

助教大江 元貴

  • 研究者情報
  • 日本語学

Keywords

現代日本語文法,談話研究,発話態度

Research content

  発話行動に付随する話し手の種々の態度が日本語ではどのような言語形式で標示され,どのような文法・音声現象に反映されるのかを明らかにすることは,日本語の構造の解明,日本語の発話行動の実態の把握,日本語教育への貢献などに資する,重要かつ多面的な意義を持つ。日本語では助詞が発話態度の標示に関わることはよく知られているが,従来の研究は文末位置に生起する終助詞の分析に偏っており,非文末位置に生起する助詞が発話態度とどのように関わるのかについては不明な点が多い。また,発話態度の標示と密接に結びつく音声現象との関係についても十分に明らかになっていない。
 本研究は,発話態度の標示に関わる非文末位置の助詞群に観察される文法・音声現象に着目して体系的に記述することで,「言語形式」「文法・音声現象」「発話態度」の相互の関係について新たな知見を得ることを目指す。具体的には以下の2つを研究目標として設定する。

  • 間投助詞,係助詞,副助詞などのカテゴリーに分散していた発話態度の標示に関わる助詞群が共有する文法現象に着目し,これらの助詞群と発話態度との関係を体系的に明らかにする。
  • 上記助詞群の使用に観察される音声現象,特にポーズの有無と句末イントネーションパタンの違いが発話態度の標示にどのように関わるかを明らかにする。

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