リサーチプロフェッサー

登用型

理工研究域
自然システム学系

教授長谷川 卓

  • 研究者情報
  • 地球科学、環境科学、層位・古生物学,地球化学,地質学

Keywords

環境変動,地球環境,古環境

Research content

 地球表層から氷床が失われた時代「温室地球期」の地球環境を,温暖化が進む現在の地球が突き進んでいく究極の姿と捉えて,地質試料の分析より温室地球期の諸現象(特に炭素循環の激変などを伴う環境攪乱)の理解を深める。特に「温室地球期」から「氷室地球期」(氷床が存在する現在を含む時代)への転換が生じた際に,地球表層ではどのような環境攪乱が生じていたのか,に着目する。
 近未来に地球温暖化により上述の逆の転換「氷室地球期」から「温室地球期」が生じることを念頭に置き,地球環境アーカイブ研究からの温暖化問題への提言することを目指し,以下を目標として設定する。

  • 始新世中期(約5200-4000万年前)のNADW(North Atlantic Deep Water北大西洋深層水)初期発達史を解読する。
  • ほぼ同じ海底水温,同じCO2分圧だった白亜紀(約7200万年前)と始新世末(約3400万年前)を比較することで,寒冷中・深層水の発達様式の違いと地球の寒冷化・温暖化の関係を解明する。
  • 上記の研究を可能にする安定同位体比分析技術を用いた世界トップレベルの環境解読ラボを構築する。

 過去の大規模気候変動を精緻に復元することで,将来の地球の環境変動に新たな知見を与える。

 

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